2012年10月17日水曜日

くくりは蝉科・葉山の40年蝉となって想うこと

 
 
 
そんなこんなで 新作をアップしました。
 
動画に安い音楽がついてしまって反省しています。
一度つけてしまってどこをいじったらはずれるのかわからなくて
トホホ・・ですが
もっとポレポレちっくで間抜けな打楽器だけの音があれば
誰か教えてください(笑)

 
最近 
 
 「元気なうちは陶芸に没する。身体が動かなくなったら個展をしよう。」
という結論になりました。
 
年をとって目の焦点があわなくなって
粘土を持つ手がふるえて
色々な部位が締まらず人前でプップと漏らすようになったら
日記帳を読み返すように自分の作品を整理しよう。
 

1988年に築窯して今年でおよそ24年の潜伏期間を過ごした計算(笑)
そしてあらたにもう10年の潜伏期間めざして・・。
 
もうくくりは7年蝉や15年蝉と一緒でいいです。ハイ。
セミ科のキネジコ宣言です。

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ロシアのスズダリという田舎町のホテルで
目の前を歩いていた日本人のご婦人が急に視界から消え
崩れ落ちるように倒れました。

町の救急車が来るまでの1時間半
見ず知らずのご婦人に付き添ったのですが
彼女の足は骨折したらしく動かなく
会話も時間が経つにつれて話のろれつが回らなくなって
「脳梗塞?脳出血・・?」
って思って手や足をさすって声をかけても
もどんどん反応が鈍くなって無表情になってゆきました。

「脳梗塞の治療の点滴はたしか4時間以内?」とか思い出しながら
待っていました。

長いながい2時間が過ぎてようやく救急車がつきたので隊員に
倒れた様子や時間を話して
「strokeかもしれないから骨折の検査より脳のスキャンを先にしてください。」と
申し送りした。

翌日ホテルの人から
「英語を話せないおばあさんとロシア人の通訳を通していたら
脳の治療が間に合いませんでしたよ。ありがとうと伝えてくださいと言われました」

そのご婦人の早い帰国を願いながら
色々な想いが去来する秋の空でした

ただ一つ言える事は
「その日」は予告なしにやってくるんだな・・。

「今日が人生最後の日」という設定で日々をおくっているのが信条だが
実際に目の当たりにすると考えさせられるなあ。







 
 
 
 
 

2012年10月15日月曜日

ロシアのスリを一撃で倒した武勇伝@大和撫子

エカテリーナ女王の夏の宮殿での覚書。

この宮殿のことはNHKの名曲アルバムのような画でずっと夢をみていて
はるばる東の彼方よりヨレヨレとたどり着いて・・・・。

でも今振り返ると 宮殿の思い出のえずらは
スリ一団の顔と小太りおじさんのまぬけな笑顔だけが
鮮明に浮かぶという悲劇に終わったのでした。



黄金の噴水!本物の金箔!
でも正直、ロシアはどこもかしこも
金や宝石でピカピカまみれなので
日本の侘びて寂びてるものが
恋しくなったというのが本音かな?
宮殿の辻つじに貼られた
スリに気をつけての看板・・。
おまわりさんの姿はなく
自己責任という感じかな?
夏の宮殿は世界中からの観光客で溢れていました。
イタリア人が多いのは
イタリアの建物の原型がロシアにあるので
それを目当てに来るとのこと。
 







憧れの宮殿の噴水庭は


まったく息をのむ美しさで ロシアの短い夏と黄金の噴水のコントラストに
しばしうっとりして至福の時をすごしたのだけど・・

ふとはずれの噴水に目をやり
豪華なレフカメラを三脚に組み立てて撮影に一生懸命な日本人おじさんを
「平和でいいなあ・・」と思って眺めていたら
ジプシー風のおばあさん・中年の女・若い女・足もとに子供
が日本のおじさんの廻りを取り囲みはじめた。

「スリ・・?」としばらく眺めていたが
ちょっと背伸びして確認すると
おじさんのたすき掛けになったバッグの中に女の手が入っていた。
おじさんは撮影に一生懸命で気がついていない。

次の瞬間、気がつくと私はその一団を
ビリヤードの玉のように体当たりの一撃で散らし
バッグに入っていた女の手首をひねりあげて
「スリ!」ってワイルドにやってやったぜ。

そのチャルメラ風おじさんは 何が起きたか全くわかっておらず
大切なカメラを抱えてきょとんとしている。

説明してやっとカバンのチャックがあいていたので
ようやく理解したのちに驚いて感謝されたのだが・・。

その後 私はスリの歯の無いおばあさんと
若い女と子供達に囲まれてすごい剣幕で口撃され
なぜかスマホで撮影されたが
「policeよぶわよ」と言うと散っていった。

おじさんいわく
「今日は俺、やけにモテるな・・。」と思いながら撮影していたそう(笑)

やれやれである。

その昔、アテネに住んでいたときに
アクロポリスで出会う日本人団体旅行の客が
子供心に恥ずかしくてはずかしくて大嫌いだったけれど
今は違って見える。


日本人は平和ボケしていると言われるが
性善説の日本人の佇まいは外国では際立って見えるから
なんだかちょっと誇らしく?ほっとするのだ。
猜疑心の強い眼をした大人より
善男善女の佇まいのほうが結構なのでそれが嬉しいのだ。


日本の善良なおじさんを守ったその翌日に
日本の善良なおばあさんを救ったお話はまた明日

日本の善良なおじさん&おばあさん!
私がそばにいたらいつでも助けてあげるからね。
ボンボヤージュなのである。



帰国後の窯出しの作品紹介

coco girls 2012