2012年6月21日木曜日

禁じられた舞台裏を公開してしもた 後で消すかも








そんなこんなで
前回の日記からかなり時間が経ってしまった。

なぜ?

今やニュースや報道に触れると国難の様相
このご時勢、楽しかったり旨かった事を書き残すのは
なんとなく気が引けたからだ。

しかし
どの外国に行っても旅を謳歌している日本人に出逢う。
国内で歌舞伎やアートに触れてもチケットは完売。
新宿の旨いオイスターバーは満席

これって????を覚えつつ
世が穏やかになるまで なるべく粘土のことだけを綴ろうと思っていたら
ブランクが空いてしまった。

ま・
それはそれ・これはこれ・
でもちゃんと復帰しよう。
とつぶやきながら着席したキネジコです。

そんなこんなで素焼きも終わって
釉薬掛けの作業の風景。
作業場は顔料・陶芸絵具・カラフルな釉薬・・・と
散らかってクレイジーな「怖オーラ」を撒き散らしている。


タッパーに入っているのが釉薬・これには筆を使う。
ちょっと放置するとすぐに沈殿してしまい
ついつい筆でかき混ぜてしまうため
すぐに穂先が痛んでしまう。

ボトルに入っているのがアメリカ製の釉薬。
これの優れているところは「沈殿しない」ところ。
マヨネーズのように使えるところが大いに気に入っている。



世の中には「シンプルイズベスト」という嫌な言葉があるけれど
私は「なんでもたっぷり」
その逆を張るのが好きだ。
色だって白だけよりも綺麗な釉薬がとけている様のほうが楽しい。

なのでどうしても
「全面が正面・色も絢爛・手間も愛情もたっぷり」
を焼きこめてしまい作品がクドくなってしまいがち(笑)

茶道を習っていたときに
どのお茶碗にも「正面」があることを知って
その「正面」だけを客人に見せるという件に触れたことがあり
「なんてケチなんだろう!私だったら全面が正面になるように作るぜ」
と決めた瞬間がある。
ワイルドだろ~~?

その事は間違っていることも知っている。
このくどさに飽きあきした後に
「キネジコのシンプル期」が訪れるだろうけれど
まだまだ 「多色・多手間・多正面」をつきすすむのだ

それにしても多色使いの大変さよ。
お~~い!ケロドトスの目にする「黒艶」どこへいった~~?
と瓶や蓋をひっくりかえしながら作業する日々でした。


これは作業の合間に佐島キスの外道で釣れた親子?。
私は「宇宙人ボイル」と呼んで食す。
大きいのは固いがこのサイズは柔かくてbest。
この宇宙人には脳みそ?肝臓?謎なミソがつまっていて
極上のフォアグラより旨し!
日本酒のアテに最高!
釣り人よ、頭の中の謎のミソを捨てるなかれ!

使い倒されたヨレヨレの筆は
発揮剤やなにか「最後の仕事」用に待機中。


唇の赤い魚なんていない?
いや・・いるんですね。これが。
一度どこかの岩場で釣ったことがあって
再会を心待ちにしているのだけど・・
お~~い!出てきておくれ・・。
逢いたし・・
この色の中から選んで使うのだけれど
同じオレンジでも3種類くらいあるので
焼きあがりを想像しながら選んでゆくのだが・・
「選択肢が多すぎる」のは作業効率かなり悪し。
そろそろ全く使わない色はリストラしようと感じています。