そんなこんなで
前回の日記からかなり時間が経ってしまった。
なぜ?
今やニュースや報道に触れると国難の様相
このご時勢、楽しかったり旨かった事を書き残すのは
なんとなく気が引けたからだ。
しかし
どの外国に行っても旅を謳歌している日本人に出逢う。
国内で歌舞伎やアートに触れてもチケットは完売。
新宿の旨いオイスターバーは満席
これって????を覚えつつ
世が穏やかになるまで なるべく粘土のことだけを綴ろうと思っていたら
ブランクが空いてしまった。
ま・
それはそれ・これはこれ・
でもちゃんと復帰しよう。
とつぶやきながら着席したキネジコです。
そんなこんなで素焼きも終わって
釉薬掛けの作業の風景。
作業場は顔料・陶芸絵具・カラフルな釉薬・・・と
散らかってクレイジーな「怖オーラ」を撒き散らしている。
タッパーに入っているのが釉薬・これには筆を使う。 ちょっと放置するとすぐに沈殿してしまい ついつい筆でかき混ぜてしまうため すぐに穂先が痛んでしまう。 ボトルに入っているのがアメリカ製の釉薬。 これの優れているところは「沈殿しない」ところ。 マヨネーズのように使えるところが大いに気に入っている。 |
世の中には「シンプルイズベスト」という嫌な言葉があるけれど
私は「なんでもたっぷり」
その逆を張るのが好きだ。
色だって白だけよりも綺麗な釉薬がとけている様のほうが楽しい。
なのでどうしても
「全面が正面・色も絢爛・手間も愛情もたっぷり」
を焼きこめてしまい作品がクドくなってしまいがち(笑)
茶道を習っていたときに
どのお茶碗にも「正面」があることを知って
その「正面」だけを客人に見せるという件に触れたことがあり
「なんてケチなんだろう!私だったら全面が正面になるように作るぜ」
と決めた瞬間がある。
ワイルドだろ~~?
その事は間違っていることも知っている。
このくどさに飽きあきした後に
「キネジコのシンプル期」が訪れるだろうけれど
まだまだ 「多色・多手間・多正面」をつきすすむのだ
それにしても多色使いの大変さよ。
お~~い!ケロドトスの目にする「黒艶」どこへいった~~?
と瓶や蓋をひっくりかえしながら作業する日々でした。
これは作業の合間に佐島キスの外道で釣れた親子?。 私は「宇宙人ボイル」と呼んで食す。 大きいのは固いがこのサイズは柔かくてbest。 この宇宙人には脳みそ?肝臓?謎なミソがつまっていて 極上のフォアグラより旨し! 日本酒のアテに最高! 釣り人よ、頭の中の謎のミソを捨てるなかれ! |
使い倒されたヨレヨレの筆は 発揮剤やなにか「最後の仕事」用に待機中。 |
唇の赤い魚なんていない? いや・・いるんですね。これが。 一度どこかの岩場で釣ったことがあって 再会を心待ちにしているのだけど・・ お~~い!出てきておくれ・・。 逢いたし・・ |
この色の中から選んで使うのだけれど 同じオレンジでも3種類くらいあるので 焼きあがりを想像しながら選んでゆくのだが・・ 「選択肢が多すぎる」のは作業効率かなり悪し。 そろそろ全く使わない色はリストラしようと感じています。 |