2011年10月6日木曜日

アイヌ刺繍とカニの法則

本日の作品紹介
窯出ししたてのマーメイド
唇の紅をさしなおしてもう一度焼きます。
優しい感じの子になりました。
エメラルドグリーンが綺麗に発色してくれました。

トルコブルーが印象的なアイヌ刺繍
好きな色だけれど
帰ってからみてみるとちょっと派手だったかな・・?
アイヌ刺繍の半纏の後ろ姿
これを作る人が伝統を継承してくれることを祈って・・











そんなこんなで 上絵付けの金彩の仕事も進んでいる秋です。

今日は先月行った 釧路〜阿寒〜知床〜羅臼〜の旅行の記憶を 半纏を通して記しておこうかな。

旅行中、  アイヌの民族舞踊で見た衣装がとっても素敵だったので
阿寒湖畔のクオーターアイヌの女性からこの半纏を譲ってもらいました。
受け取る時にその女性から
「堂々と着てください」と言われたのでそのようにしていました。
残暑の葉山からの夏支度の旅だったので 肌寒い北海道旅の防寒もかねてずっと着ての
旅になりました。

 コレが大当たりで旅を本当に味わい深いものにしてくれたのです。
 何処へ行っても 地元の人に
「それ本物か?」「阿寒で買ったのか?」「手刺繍かい?」「どこで買った?」「似合うね」「幾らした?」・・・etc。話しかけられる機会が多く いつもの数倍会話のチャンスが生まれました。

知床のホテルにてアメリカ人夫婦との会話

「あなたのそのガウンは素敵ですね。どこで手に入れました?」
「ありがとうございます。阿寒湖畔です。民族舞踊を見て欲しくなり買いました。どちらからいらしたのですか?」
「アリゾナです。」
「・・アリゾナからはるばる知床観光に?」
「10年ぶり2度目の知床です。夫婦で地質学者をしています。知床の地層を調べています。北海道大学と一緒に研究もしています。」
「私はアリゾナの上空をセスナで飛んで 感動した事があります。カジノでスッテンテンにもなりました。」
一同アハハ
「震災後の日本にきてくださってありがとうございました。良い旅を」


その他 書き記しておきたい将来に役立ちそうな耳よりの情報・ 漁師町の温泉にて
70歳・80歳のお婆さん達とのガールズトーク。

「あんた、結婚するなら 国民年金じゃなくて厚生年金の出る男さ選べ。もらえる額が違うさ~」
「この辺の男つかまえるなら 船もっている漁師が一番金持ってるさ。山間部の男はダメだよ〜〜。仕事忙しいし介護させられるよ」(笑)

北海道の人は明るく面白い人達ばかりでした。

 ・・・・で・・・葉山に帰ってきて 徒歩圏内のお寿司屋さんにヨレヨレっと行く時にちょっと肌寒かったけれどこの半纏に手をのばして引っ込めてしまいました。

想定される問答に正直言って少し飽きてしまったのですね。ハイ。
黒く染めちゃおうかな?なんてね。

やれやれ。


旅館のカニ料理が食い足りなくて買ったカニ。
一度でいいからカニだけでお腹いっぱいになりたい。
というあさましい考えが裏目に出ました。

カニは「もっと食べたい」気持ちで夢を未来に繋げるのが
幸せなのだと気がつきました。

そんなこんなで網走のホテルで買ったカニ。
「今から10日後に発送して下さい」とお願いしていたのを
すっかり忘れていて今日届いて驚いたのです。

冷凍庫に入らないので
この子だけ出しておいたら解凍されてしまいました。

・・・・・・やっぱりこれも半纏と同じで
現地の空気の中で感じるのが一番ですね。
痛い思いをしながらむいたカニの味は
オホーツクの海水と涙の味がしました。

きっと毛ガニが一番うまいんだろうな・・
と思いつつ半部に切るのも
ためらわれたので
冷凍庫につっこめるだけ
つっこんでしまいました。
一番大きいのはno room

やっぱりカニは特別な御馳走なので
板前さんが「さすがプロ!」の包丁で
むきやすい切り目をつけてくれて
カニの説明をしてくれる美人女将が
いてくれなきゃ気分が盛り上がりませんね。

カニをこっそり一人占めしたいという
意地汚い思いは消えて
しばらく冷凍しておいて大勢あつまった時に
「奪い合い」しながら食べる事にしました。